むし歯とは口の中の細菌が飲食物の糖分を摂取・分解して酸を作り出し、この酸によって歯が溶かされる状態のことです。
人の唾液には酸を中性に近づける働きがあり、溶かされた歯は修復されていますが、糖分の摂取が頻繁であったり、歯みがきの状態が悪かったりすると、酸の緩衝や修復が追いつかず、歯が溶けた状態が続くことで、歯の崩壊が進み、むし歯となります。

歯周病とは、歯と歯ぐきのすき間（歯周ポケット）から細菌が侵入し、歯肉に炎症を引き起こしたり、歯を支える骨（歯槽骨）などが溶けたりする病気です。むし歯と並ぶ歯を失う原因となっています。
炎症が歯肉だけに留まっている状態を「歯肉炎」、炎症が歯槽骨や歯根膜にまで広がっている状態を「歯周炎」といいます。むし歯と異なり痛みがなく、気づかないうちに進行する特徴があり、歯周ポケットが深くなっていくと、歯肉が腫れたり、歯がグラグラしたりして、ものが噛めなくなり、歯が自然に抜け落ちるほど重症になることもあります。

予防歯科とはむし歯や歯周病などで症状が出る前に予防をし、生涯健康な歯で過ごすための治療です。歯を失う原因のほとんどはむし歯や歯周病などの病気で、これらを予防すれば歯を失うリスクを大幅に軽減できます。
全身の健康維持とともに、予防歯科を実践して生涯ご自分の歯でおいしく食事ができることがQOL（生活の質）の向上にとても重要です。

むし歯になると歯が酸によって溶かされ、進行すると歯の中心部にある歯髄に到達し、激しい痛みを伴うようになります。歯髄は血管を含む歯の神経で根管を満たし、歯の知覚と栄養供給を司っています。
根管治療は、むし歯菌に感染した歯髄や細菌の固まりなどの汚れをきれいに取り除き、痛み・症状を抑えて歯の寿命を伸ばす治療です。
強い痛みを伴うむし歯や抜歯を勧められてしまうような重いむし歯でも、適切な段階までに根管治療が行われれば、ご自身の歯を残したまま歯の機能を取り戻すことができます。

小児歯科は成長発達期のお子様のむし歯治療、歯並びや噛み合わせの治療、予防管理指導を行う歯科医療です。
生後6カ月前後で歯が生え始めてから、14歳くらいで生えそろうまでの期間、成長に合わせて継続的に行うとともに、生活習慣や食生活の改善指導も一環としています。
当院では、お子様が自分から行きたくなるような歯科医院をめざしています。スタッフ一同で、お子様が楽しみながら定期的に治療を受けてもらえるような工夫をしますので、他の歯医者さんで治療がうまくいかなかったというお子様や、小さなお子様でもお気軽にいらしてください。

矯正歯科は歯並びや噛み合わせを治療することです。
不正咬合は成長に悪影響をもたらすこともあり、放っておくと顎（あご）の痛みや発音の悪さ、肩こり・頭痛など身体の不調の原因にもなります。 よい歯並びや嚙み合わせは、健康的な生活を送るうえでとても大事なことです。

口腔外科は、顎口腔領域の外科的な治療のことです。抜歯、顎変形症、唾液腺疾患、良性・悪性腫瘍などの疾患や、口腔粘膜疾患、神経性疾患、交通事故やスポーツなどで生じた外傷なども治療対象です。
抜歯や軽度の粘膜疾患や外傷は当院で治療を行い、専門的な治療が必要な場合は、患者様に十分な説明を行った上で、速やかに大学病院などの専門医のいる病院に紹介させていただきます。
親知らずが気になる、顎が開かない、口の中が痛い、膿がたまっているなどの異常が認められたら、躊躇せずお気軽にご相談ください。

妊娠中は、ホルモンバランスの変化や生活環境の変化で、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。
歯周病を患っている妊婦さんは、健康な妊婦さんと比べて早産・流産・低体重児出産などのリスクが高まるという報告もあります。こうしたことから、妊娠中はいつも以上に口腔内のケアが重要です。
当院では、赤ちゃんの安全を第一に考えた治療を行うことはもちろん、10カ月という長い妊娠期間を安心して過ごしていただけるよう、また産後の親子の口腔環境を健康に保てるよう、妊娠中から口腔ケアやアドバイスを行います。安全な出産と生まれてくるお子様の健康のために、妊娠中や妊娠前からの予防・ケアでお口の健康管理に取り組みましょう。

顎関節症は、顎の痛み、雑音、口が開けにくいなどの開口に伴い症状が出る病気です。
顎の関節を構成する骨、筋肉、靭帯などの構造バランスがあらゆる原因で崩れることにより生じる症状です。

審美歯科治療とは、歯科治療を行う際、見た目の美しさに焦点を当て総合的な歯科治療を行うことです。
具体的には、むし歯や事故で失った歯質の一部を金属や樹脂（プラスチック）を使わず、セラミックなどの審美的に優れた素材で治療します。

ホワイトニングとはご自身の歯の色を薬剤を使って白くする施術です。
ホワイトニングには、歯科医院で行うオフィスホワイトニング、ご自宅で行うホームホワイトニング、歯科医院とご自宅との両方で行って効果を高めるデュアルホワイトニングがあります。

歯を失った際の治療手段の一つで、顎骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その土台の上に人工歯を形成することで、天然歯のような噛み心地と見た目を実現する治療です。
部分入れ歯やブリッジとは異なり、健常な両隣の歯を削ることなく、咬合力の回復と審美性に最も優れ、残存率も高い治療法です。
他の治療法に比べて安定感や使い心地も良いとされています。
まずは、お気軽にご相談ください。

義歯とは、欠損した歯の機能を補う着脱可能な治療法です。
入れ歯には、総入れ歯や部分入れ歯など様々な種類があり、材質や構造も多様で、患者様一人ひとりのご希望やライフスタイルに合わせて製作することができます。
入れ歯は、「食事を味わう」「噛みしめる」「喋る」「笑う」などの行動を支える体の一部となり、健やかな毎日を送るためには、お口にフィットする入れ歯を手に入れることがとても大切です。当院ではお口全体の治療計画をしっかり立てて、十分なカウンセリングを重ねて一緒に考えながら治療を進めていきます。